「Space X」リサーチプロジェクト

2016年度|調査

 

「Space X」とは、集落入口の神社や街道沿いの石碑の脇、橋詰めなどのように、行き交う人々が歩みを止め、一服したくなるような雰囲気をもった場所を指す。
巨大な樹木の根元であったり、小さな廟や祠が置かれていたり、何者かが住みついているかのような気配を感ずる場所でもある。
かつては、最低限の不文律の元、河原に人が集まり、縁日が立ち、人々が交歓(こうかん)し、活き活きとした魅力的な場所でもあった。
それらの場所を初源的なパブリックスペースと定義し、「Space X」と呼ぶことにする。。
そのような場を我々の身近な都市空間から見つけ出し、現代のパブリックスペースへのあり方を 考える際のレファレンスとするため、歴史的、文化的側面からの「Space X」あぶり出し、「Space X」と思われる空間を収集し、特性を分析し、収集した「Space X」を最も的確に表現しうる方法論の模索を行った。